やんばる自然塾
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なおちゃん
 
 浅古 尚子
慶応義塾大学大学院生

 こんにちは、東京の不夜城は新宿から参りました研修生の浅古です。
本日で東村滞在1週間が経過、やっとこちらの夜の闇と静けさに慣れました。 さて、この「闇」「静けさ」はどんなにお金を出しても東京では買うことが叶いません…。
 そこで今回は、私の心を動かす東村の「お金では変えないもの=プライスレス」を厳選してご紹介させていただきます。


 
「東村・プライスレスキャンペーン」(2004.09.01)
しん&ゆう&ひろ
 
東村人のあったかい心
 早朝7時、東村平良のバス停に降り立った私(平良は慶佐次の隣集落、この時点で大勘違い)。 台風の影響で風はガン吹きだし、人っ子ひとりみえないし、心細さは絶頂!と、いいつつのんきにベンチでごろねしていたワタクシの背後から声がするではありませんか。 「お姉ちゃん、店の中で待てば〜?」振り返るとそこには日焼けした笑顔がステキなお兄様が。 「え?自然塾に行きたいの?仕込が終わったら連れて行くさ」とワゴン車で私を送り届けてくださったのは自然塾にお弁当を下ろしているお兄さんだったのです。 「ああ、ありがとうございます・・・!」右も左もわからない一人旅を続けていた私に冷え切った心はジュワ〜っと解凍されていきました。 東村の方のあったかい心、プライスレス。
秘密のマングローブ林
ヒルギの種
 「マングローブ林の川の色がエメラルドや〜!」京都から来た研修生のあかりちゃんが叫ぶので、川を見てみるとあらびっくり。 普段はどよ〜んと濁ったココア色の川が海の青さを持っているではありませんか。 「今日から大潮だから、海水が奥まで入り込むんだよ」と塾長。あー、なるほど。 毎日表情がコロコロ変わる女心のような慶佐次湾、魅力的です。
 「あー!種がまとまってぷかぷか浮いとる〜!!」またしてもあかりちゃんの透明な声がするので、川をのぞいてみるとあらびっくり。 いんげんを10倍くらいにしたヤエヤマヒルギの種が、釣具の浮きのようにぷっかり漂っているではありませんか。 「種は沖に少し流されても、満潮になればこうして戻って来て発芽するチャンスがあるんだよね」とガイドの要さん。あー、なるほど。 「汽水域(海水と淡水が混じる場所)にしかヒルギはできひんのですか?」とあかりちゃん「いや、上流でも生えるけど、こっちの方が生存競争が無いからね」と要さん。 「ふーん、ヒルギは陸を他の植物に譲ってあげてるんやね、優しいなぁ」おー、なるほど。 汽水域に生えればこそ赤土流出も防げるし、海老や蟹の豊かな漁場になるし、やっぱりその木に合った場所で力を発揮できるんですね。 (私も自分にあった土探し、頑張ろうっと!)と心につぶやきます。 「違うよ〜、自分で土を耕したり、自分が土にあわせることで力が出せるんだよ」ふとヒルギ君にささやかれた気がしてしまいました。 起伏にとんだ生き方の道しるべ、慶佐次のマングローブ、文句なしにプライスレス!!
サーターアンダギー作り
 
さーたーあんだぎーの秘密

 自然塾では、カヤックツアーで疲れたお客様に、秀子さん(塾長の奥さま)手作りのさーたーあんだぎー(沖縄風ドーナッツ)をお出ししています。 念願叶い、このあんだぎーづくりに参戦させていただきました。 じ、実はワタクシ、以前「あんだぎーの素」をスーパーにて購入、かぼちゃを入れ調理の後、友人に渡したところ「ねえ、これフランクフルト?」と笑顔で聞かれた、という苦い経験がございます…! そこで、リベンジをかけた真剣勝負が始まりました。 たっぷりの油にあんだぎーを潜らせ、鼻の下から小粒の汗が噴出すのを感じながら学んだこと。 1)粉は混ぜすぎないほうがふわふわに仕上がる  2)利き手の親指と人差し指の間から卵型をつくってゆっくりと油に落とす  3)卵型は小さい方が火も通りやすく、カリカリと仕上がる などなど、次々と奥義が飛び出します。 「これをさぁ、いっぱいつくって送ってあげると喜ばれるんだよ〜」と秀子さん。 そういえばスタッフの吉本さんも「うちの弟なんか学生の頃これが段ボールいっぱいに届いてからぁ、部活のみんなで食べとったよ」と言っていたっけ…。 奥義も去ることながら、あんだぎーに込められた母の想い、プライスレス。
 終わりに…
 「プライスレス」お金では買えないたくさんのキラキラ、ワクワクが東村にはあります。 それらはみな、この大地と海と太陽の下に生きる人ひとりひとりの「気持ち」がつくりあげ、守ってきたものなのだな、と感じることができました。 私は幸せ者です。今は、なんでもプライス=お金に還元してしまう傾向にありますが、そうしないと守れないもの、そうでなくとも気持ちの繋がりで活かしていけるもの、両方のバランスを考えて行くのがやんばる自然塾の役割なのかな、と感じています。

 

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